クレームは、お客様にとって最も望ましくないことであり、フジクラではその低減を最重要項目として継続的に取り組んでいます。フジクラグループは、製造の多くを國內外のグループ會社で行っており、クレームの再発防止のために、グループ會社と連攜して原因究明と対策を実施しています。2013年度以降、品質に関するKPIを導入し、統一基準のもとで、當社グループ全體の品質を捉え、改善に取り組んでいます。
　なお、重大クレームが発生した場合には、速やかに、コーポレート品質統括部門長および経営者に報告し、特別編成チームによる原因追求を行うなど、お客様への影響を最小限にするための処置をとっています。フジクラグループは今後とも「重大クレームゼロ」を目標に掲げ、グループの品質保証活動を進めていきます。

　製品の安全性は極めて重要な要素であり、「製品事故」はあってはならないことです。フジクラでは、「製品事故を絶対に起こしてはならない」という考えに基づき製品安全活動を進めてきました。今後の新事業領域への製品展開を踏まえ、これまでの考えを「製品安全に関する基本方針」としてまとめ、フジクラグループ全體で製品安全活動に取り組んでいきます。

１．法令遵守
　?製品安全に関する法規制等の最新情報を把握し、これを遵守する。
　?これらの法規制等に対応して社內規程を制定、改正し、周知徹底を図る。
２．製品安全の確保
　?お客様に安全な製品を提供するため、各種信頼性手法を活用し、安全設計に萬全を期す。
　?製品を正しくご使用いただくために、製品や取扱説明書等に必要な指示?警告を表示する。
３．製品事故への対応
　?製品事故の発生時には、速やかに情報収集し、適切に情報提供を行う。
　?製品事故の影響度に応じて、回収や修理等の処置を講じる。
４．継続的改善
　?各事業體は策定した自主行動計畫を実行し、継続的改善に取り組む。
　?この継続的改善により、お客様に安心してご使用いただく製品安全確保の企業文化を確立する。

　製品事故の未然防止に重きを置くこととし、製造物責任法（PL法）を始め製品安全に関する関連法の基礎教育、並びに、FMEA等の信頼性設計手法や、フェールセーフ等のシステム設計の啓発活動を行っています。

　2019年度當初（同年4月1日付け）で組織改正を実施し、品質保証部門（現コーポレート品質統括部門）は社長直轄組織といたしました。また 品質マネジメントシステムの強化及び品質保証部門の獨立性を確保するため、それまで各事業部門の配下であった品質保証組織（部、室、課）を、コーポレート品質統括部門の配下として、社長直轄組織といたしました。また、品質統括部門における人事ローテーション、昇進、教育プログラム、外部資格取得などを計畫し実施できる體制としました。

　2019年4 月25 日付けで公表いたしました再発防止策に基づき、「ガバナンス改革」、「製造工程能力?検査能力の適切な把握及びお客様のご要求仕様の検証等」、「品質コンプライアンス意識の向上」に取り組んでおります。
　再発防止策は2019年度中に全て著手し、2020年度は、これまで取り組んできた再発防止策の効果確認や評価を実施するとともに、継続的な実施が必要である再発防止策を確実に進めてきました。フジクラグループとして二度と品質不適切事案を起こさぬよう、グループ全體として今後も再発防止策を継続し、確実に実行していくことでガバナンスの向上と品質管理體制の強化と定著を図り、信頼回復に努めてまいります。

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